JR藤並駅(ふじなみえき)歴史紹介
JR藤並駅(ふじなみえき)は、和歌山県有田郡有田川町大字明王寺にある。所属は紀勢本線(きのくに線)の駅である。
現在は特急「くろしお」の一部が停車する(主に新大阪 – 白浜間を運転する停車型タイプ)。
藤並駅の場所には、元来有田鉄道の路線が敷設されていたものの、ここに駅は無かった。紀勢西線が紀伊宮原駅から当駅までの延伸されたのを機に、当駅は1926年8月に開業した。有田鉄道は紀勢西線との接続を図って、同時に藤並駅を紀勢西線の駅の隣に開設したため、開業当初から有田鉄道との接続駅であった。
第2次世界大戦で日本の敗色が強まると、2つの鉄道が湯浅と藤並の間で並存しているという状況が好ましくないとされ、1944年12月に、有田鉄道の藤並駅から湯浅駅を経て海岸駅までが「不要不急線」として休止され、その後1959年4月に正式に廃止された。一方で、有田鉄道は1950年4月に、当駅から紀伊湯浅駅(現在の湯浅駅)までの紀勢本線への乗り入れを開始した。しかし信楽高原鐵道列車衝突事故発生後の1992年12月1日に、有田鉄道は紀勢本線への乗り入れを中止した。さらに、2003年1月1日に有田鉄道は廃止された。
2007年頃から駅舎の建て替え及びホームの延長、改良工事を開始した。2008年3月15日のダイヤ改正により当駅は特急停車駅に昇格し、新駅舎の使用も開始した。
藤並駅(ふじなみえき)の年号
1926年(大正15年)8月8日:国鉄紀勢西線の駅が開業。有田鉄道も既設線に駅を新設
1927年(昭和2年)8月14日:紀勢西線が当駅から紀伊湯浅駅(現在の湯浅駅)まで延伸
1944年(昭和19年)12月10日:有田鉄道の当駅 – 海岸駅間が休止
1959年(昭和34年)4月3日:有田鉄道の当駅 – 海岸駅間を廃止
1959年(昭和34年)7月15日:現在の紀勢本線が全通
1984年(昭和59年)2月1日:貨物の取り扱いを廃止
1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止
1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、国鉄駅は西日本旅客鉄道が承継
2003年(平成15年)1月1日:有田鉄道当駅 – 金屋口駅間が廃止
2007年(平成19年)6月1日:陸橋が御坊方から和歌山方へ変更。同時に御坊方の陸橋撤去作業を開始
2008年(平成20年)3月15日:ダイヤ改正により特急「オーシャンアロー」・「スーパーくろしお」・「くろしお」(2012年3月改正で「くろしお」に名称統一)の一部の列車の停車駅に昇格。橋上駅での営業開始
2016年(平成28年)12月17日:ICOCAのサービス供用開始
2019年(平成31年)3月8日:この日を以ってみどりの窓口の営業を終了
2019年(平成31年)3月9日:みどりの券売機プラスの利用を開始
2021年(令和3年)7月1日:駅業務がJR西日本メンテックからJR西日本交通サービスに移管された